コンクリートブロックQ&Aでは
●建築用コンクリートブロックの種類と規格(A種・B種・C種)
●コンクリートブロックの寸法・サイズの規定
●ブロック塀の構造と規格
●切断方法・廃棄方法
などコンクリートブロックに関する情報を専門に「初心者の方にもわかりやすい解説を!」というコンセプトを元にQ&A方式でイラストや図・表を用いながら解説しております。
まずコンクリートブロックの種類や規格から確認してみるとわかりやすいですよ。
⇒コンクリートブロックの種類とは?
コンクリートブロックの種類っ何だろう?
⇒A種・B種・C種の規格規定
A種・B種・C種とは?
コンクリートブロックの種類について見ていきましょう。
少し周りを見回してみるだけでもたくさんのコンクリートブロックが街並みを形成していることがわかるはずです。
家と家の間に作られた隣地境界線に設置されているコンクリートブロック塀。
駐車場を見ると車止めにもコンクリートブロックが使用されていますね。
道路の両端にあるU字溝、L字溝の蓋も実はコンクリートブロックが加工された製品です。
インテリアでは傘立てや証明用に加工されたコンクリートブロックが昔から人気がありますね。
更にはガーデニング好きな人であれば花壇の間仕切りや装飾にもコンクリートブロックを使っている方も多いでしょう。
このように普段は建築関係に携わっている方でもない限り意識することはないであろうコンクリートブロック。
しかし注意して探してみると、私たちの日常生活に深い関わりを持っている建築資材、装飾資材であることも事実です。
このコンクリートブロックは大きく種類を大別すると以下の4つの用途によって…《コンクリートブロックにはどのような種類がありますか?》の続き
コンクリートブロックの種類で分類した一番目の項目。
建築用コンクリートブロックについて見ていきましょう。
建築用コンクリートブロックとは、建築の資材として使用されるコンクリートブロックのことです。
私たちが普段見かけることがある建築用のものとして、一番印象度が強いものはおそらく「ブロック塀」ではないでしょうか?
昔の住宅ではスタンダードの基準寸法の横長のブロックが無造作に積み上げられたようなブロック塀が多く見かけられます。
また塀の基礎部分だけがコンクリートブロックで、上部は鉄製のフェンスで採光を確保しているタイプの塀もありますね。
これらの塀は建築基準法の斜線制限の影響などを受けてあのような基礎がコンクリートで上部が金網風といったデザインになっています。
またデザイン性を重視して外壁・内壁の建築資材…《建築用コンクリートブロックとはどのようなものですか?》の続き
建築用コンクリートブロックの種類について見ていきましょう。
建築用コンクリートブロックの種類は大きく大別すると
●普通コンクリートブロック
●化粧コンクリートブロック
の2つの種類のコンクリートブロックがあります。
普通コンクリートブロックと化粧コンクリートブロックは共に建築用のコンクリートブロックとして使用されます。
両者の主な違いとしては以下のような違いがあります。
普通コンクリートブロックと化粧コンクリートブロックの違い
●デザイン性(化粧コンクリートブロックという名の通り、表面に化粧が施されている為デザイン性に富む)
●重量(化粧コンクリートブロックは重量が重くなります)
●接着結合面(化粧コンクリートブロックは狭くなります)
尚、建築用コンクリートブロックの種類も様々です。以下に建築用コンクリートブロックの種類と特徴…《建築用コンクリートブロックにはどのような種類のコンクリートブロックがありますか?》の続き
建築用コンクリートブロックの規格は
●建築用コンクリートブロックA種
●建築用コンクリートブロックB種
●建築用コンクリートブロックC種
の3つの規格に分類されており、それぞれ用途や気乾比重、圧縮強さ、容積吸水率、強度が異なります。
まず、以下の建築用A種・B種・C種の規格規定表を見てみましょう。
【建築用コンクリートブロックA種・B種・C種の規格規定一覧表】 | |||||
---|---|---|---|---|---|
規格 | 気乾比重 | 圧縮強さ | 容積吸水率 | 種別 | 用途 |
コンクリートブロックA種 | 1.7未満 | 392N/cm2 | 40以下 | 軽量コンクリートブロック | 園芸など |
コンクリートブロックB種 | 1.9未満 | 588N/cm2 | 30以下 | 軽量コンクリートブロック | 園芸など |
コンクリートブロックC種 | なし | 785N/cm2 | 20以下 | 普通コンクリートブロック | ブロック塀など |
※表の圧縮強さは全断面積(空洞コンリートブロックの場合は空洞部分も含む)に対する強さを示す
上記の規格規定表どおり、建築用コンクリートブロックはA種・B種・C種と強度が高まっていきます。
尚、気乾比重が1.9に満たないコンクリートブロックは、軽量コンクリートブロックという扱いになります。
A種・B種の軽量コンクリートブロックは、ブロック塀…《建築用コンクリートブロックA種・B種・C種の規格規定について教えてください》の続き
建築用コンクリートブロックのサイズ・寸法について見ていきましょう。
建築用コンクリートブロックの中でも一般的に市場で流通しているサイズ・寸法は、
●コンクリートブロックの厚さが10p
●コンクリートブロックの厚さが12p
●コンクリートブロックの厚さが15p
●コンクリートブロックの厚さが19p
の4つの厚さのブロックが基本です。
建築用コンクリートブロックはそれぞれの厚さごとに
●基本用(基本ブロック)
●横筋用(鉄筋を横に配筋出来るタイプのブロック)
●端部用(コーナーブロック)
●端部用2分の1(2分の1サイズのコーナーブロック)
●天端用(笠木コンクリートブロック)
●飾り用(スカシブロック)
など様々な種類の建築用コンクリートブロックが存在します。
以下に建築用コンクリートブロックのサイズ・寸法の規定をまとめておきますのでご確認くださいね。
尚、サイズ・寸法表の単位はmm(ミリメートル)単位…《建築用コンクリートブロックのサイズ・寸法の規定について教えてください》の続き
ここではコンクリートブロックの種類の項で確認した土木用コンクリートブロックについて見ていきましょう。
土木用コンクリートブロックとは、主に建築資材以外の用途で「公共の場」において使用されている文字通り土木工事用のコンクリートブロックのことです。
広く見かけるものとしては、道路の両端にあるU字溝・L字溝などの蓋がありますね。
海岸沿いにある港などでよく見かける大きくゴツゴツしている波消しブロックも土木用に分類されます。
土木用コンクリートブロックの主な種類は以下の通り…《土木用のコンクリートブロックにはどのような種類がありますか?》の続き
駐車場ではちょうど車の後輪部分の車止めにコンクリートブロックが使用されているケースが多くあります。
飲食店やスーパーの駐車場に行った時にも目にする場面は多くありますね。
車止め用として目にするコンクリートブロックの大半は市販の空洞コンクリートブロック(ブロックの断面に大きな穴が開いているホームセンターで良く見かけるタイプ)よりも強度の高い中実コンクリートブロックです。
最近では重さもあり接地面が広くなるように設計されている車止めも多く見かけるようになりました。
またお家の印象を和らげるワンポイントとしてかわいいデザインが施された車止め…《駐車場で使用する車止め用のコンクリートブロックを選ぶポイントとは?》の続き
駐車場に車止めを設置する際に、車が乗り上げる度に車止めが動いてしまうのではないか?という心配があると思います。
この車止めを固定する際にはどのような方法で固定すると良いのでしょうか?
車止めで使用されている素材はコンクリートですね。
ですからコンクリートでも接着可能な専用の接着剤を使用し固定してしまう方法があります。
最も広く知られているコンクリートを固定できる接着剤は「セメダイン」と「コニシボンド」です。
どちらも接着面に多少の凹凸があってもコンクリートや金属を固定することが可能です。
また前項の車止めを選ぶポイントでも解説しましたが、接地面が出来るだけ広い製品を選択するのもひとつの方法です。
接着剤を使用して固定してしまうのは不安がある場合は、車のタイヤが乗り上げてもコンクリートブロックがずれない「台形状」の車止めを選ぶ手もあります。
また完全に固定したい場合は、「アンカーボルト」で地面とコンクリートブロックを固定してしまう方法もあります。
しかしドリルで穴を開ける際にコンクリートブロックが割れて…《車止めを固定するコンクリートブロック専用の接着剤はありますか?》の続き
コンクリートブロックの切断方法について見ていきましょう。
まずコンクリートブロックをカットする際は専用のディスクグラインダーと呼ばれる工具が必ず必要です。
切断用の工具はDIY工具専門店や町のホームセンターで販売されておりますので確認してみましょう。
ディスクグラインダーは建築用コンクリートブロックの切断の他、木材や金属の切断も出来るスグレモノ…《コンクリートブロックを自分で切る場合の切断方法を教えて下さい》の続き
コンクリートブロックを切断する際の注意点としては、まず前項のコンクリートブロックの切り方・切断方法でも解説したとおりカットする想定ラインにマジックなどで線を引いておくことです。
ディスクグラインダーはディスク状の円盤型の刃が回転することで資材を切断する電動工具です。
切れ味は良い反面一度刃を入れてから角度を変えることはなかなかできません。
また、コンクリートブロックを切断する際は切断時に粉塵が飛び散ります。
作業開始前には必ず粉塵を防止するマスクを着用し、出来れば目の保護も兼ねてDIY用のサングラスやアイガードを使用するようにしましょう。
また、カット作業に慣れるまではコンクリートブロックの角や断面が破損し飛び散るケースも多くあります。
厚手の手袋などで破片による損傷を事前に防止することも大切ですね。
尚、ディスクグラインダーの刃のサイズは100ミリ〜180ミリ…《自分でコンクリートブロックを切る場合の注意点はありますか?》の続き
ブロック塀の壊し方について見ていきましょう。
住宅地の隣地境界に立てられているブロック塀に関しては建築基準法上の高さ制限は原則ありません。
その為、地域の風潮を乱しかねない積み方で設置されているブロック塀も時々見かけます。
話は戻って、ブロック塀を撤去する際の壊し方について確認していきましょう。
ブロック塀を壊す際にポイントとなるのは、「どの高さまでブロック塀を撤去するのか?」
という点がポイントになります。
基礎部分だけブロック塀を残し、上部にフェンスを設置するような加工を施す場合と、コンクリートブロック塀の全撤去では手順が異なる為です。
コンクリートブロックの全撤去の場合は、破壊したブロックが隣地側に崩れ落ちる可能性もある為、対象となるブロック塀がある隣地に相談の上作業を開始する必要があります。
可能であれば、撤去作業の際に敷地へ踏み込んで作業を行う事を認めてもらい、隣地の敷地側から自宅側へハンマーなどで叩いていく方法が基本です。
あると便利な工具は電動ハンマ、かなづちだけで十分です。
但し、コンクリートブロックは構造上、鉄筋が配筋…《家の隣地境界線にあるブロック塀を処理したいのですが塀の壊し方について教えて下さい》の続き
コンクリートブロックの基礎を残し上部だけ撤去する場合について見ていきましょう。
このようにブロック塀を全て撤去するのではなく一部残す場合は、まず高さを決めてブロック塀に削る範囲の想定ラインを引いていきます。
次にラインに沿って、「塀を壊す前」にディスクグラインダーなどで塀に切れ目を入れていきます。
切れ目を入れ終えたら後は前項のコンクリートブロックの壊し方で解説したとおり、ブロック塀の上部からコツコツと電動ハンマなどで割っていきます。
鉄筋が配筋されている場合は、ディスクグラインダーの刃を金属用のカッターに変更し鉄筋を切断していきます。
金属の切断の場合は、コンクリートの切断と違い、火花が飛び散ることがあるのでDIY用…《ブロック塀の基礎部分だけを残して塀の上部だけを撤去する方法とは?》の続き
道路境界線に沿って築造される塀の場合は隣地境界線沿いに設置される塀と違い、高さ制限と建築資材の制限が加わります。
これは道路斜線制限によって建築物の外壁が敷地内でセットバックをしているケースで外壁のセットバック緩和措置を得られるケースのパターンです。
斜線制限の規定によって外壁をセットバックしている敷地ではセットバック部分に塀を築造することが認められておりますが、その高さは2M以下と規定されております。
また、1.2Mを越える部分は網状の素材を使用すること。
という規定もある為、この2つの規定を満たす塀を築造する必要があります。
具体的によく見かけるケースで例えると、地面から1.2Mの部分…《道路沿いの塀はコンクリートブロックとフェンスを合わせて作らないといけないのですか?》の続き
自宅のコンクリートブロックを撤去した際に残った瓦礫の処理方法について見ていきましょう。
基本的にコンクリートブロックを捨てる際は扱いとして産業廃棄物か適正処理困難物としての扱いとなります。
どちらにしても燃えないゴミの日に普通にゴミ捨て場に出したとしても市ではコンクリートブロックの廃棄物を回収してくれることはありません。
しかし、産業廃棄物として業者に依頼すると結構なコストがかかります。
鉄筋などが絡み合っている廃棄物の場合は業者に依頼する方法か自分で廃棄物を持ち込んで重さ分の料金を支払う方法が一番手っ取り早く処理できることになりますが、鉄筋などが含まれていない場合は、多少の手間がかかっても良い場合は、コンクリートブロックを細かく砕いていく手もあります。
細かく砕いたコンクリートブロックは庭に敷き詰めて土と混ぜてしまっても害はありません。
むしろ雑草が生えにくくアプローチ部分などに敷き詰めるとメンテナンスが容易な通路を確保することに繋がります。
コンクリートブロックの割り方はやや大きめのものは電動ハンマでコツコツと割り、その後かなづちで小さく砕いていくという非常に根気…《解体したコンクリートブロック塀の廃棄方法はどのように処理すれば良いでしょうか?》の続き